複数のシステムに登録された企業情報の名寄せを行う

プロジェクトの目的
Purpose
  • 融資業務の際に課題となる顧客企業の名寄せの実現
抱えていた課題
Subject
  • 機械的に判断できない「同一」の判断基準の確立
  • 判断後のデータ補正フローの確立
機械的に判断できない「同一」の判断基準の確立
別々のシステムのデータから、機械的に同じ企業と判断するのは容易ではありませんでした。 人間が見れば、全角・半角の違いやスペースの有無、「(株)」と「株式会社」は同じ意味、等、ルールが 明確化されていなくても判断できることはたくさんありますが、 それを機械的にやるには、ルールを明確化する必要がありました。 また、同名企業も多数存在しており、何を持って同じ企業と判断するかをルール化する必要がありました。 それに対し、ある仕組みを導入し、同一企業と判断できるルールをお客様と共に検討し、決定していきました。 しかし、同一と判断できるルールは完璧にすることは出来ず、完全に同一企業であると判断するには仕組みの導入だけでは不十分でした。
判断後のデータ補正フローの確立
そこで、ある仕組みから機械的に同一企業と判断するのではなく、 あくまでも同一企業の候補とし、判断するのはシステム担当者、というフローを検討した。 定期的に候補の情報を担当者に連携し同一企業かどうかを判断してもらう。 その結果のフィードバックを受けて実システムに反映する、というフローにより数回の実施で多くの企業が同一かどうかの判定がなされ、リスク回避につながった。 導入時は確実に同一企業と判断できるルールを適用していたため、今後はルールの見直しを行い、より多くの企業が判断対象となるようにする必要があると考えている。
他企業への展開
企業合併は、銀行に限らず多くの業界で起こっており、それらの企業は同様の問題を抱えていると考えられます。 この仕組みの導入によって、企業内の顧客情報が一元管理され、 顧客状況がクリアになり、リスク回避につながるため、他業界への展開を進めたいと考えています。